パソコンを診療に活用しよう
行政,医師会レベルで推進される医療情報システム
吉本 正博
Masahiro Yoshimoto
pp.254-255
発行日 1992年3月15日
Published Date 1992/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900388
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山口県救急情報システムの特徴
前回までは,主に筆者自身が構築し,筆者の診療所で実際に利用しているシステムを取り上げ,無床診療所でもパソコンを利用することで,情報の有効利用が図れることを示してきた.今回は山口県の救急医療情報システムと中毒情報提供サービスを紹介したい.
山口県では,県と県医師会および山口大学が主体となって,救急医療情報システムが更新され,1990年7月から運用が開始された.このシステムの特徴は,端末機としてパソコンとファックスの両方が使えるようになっていること,県民に対して自動応答電話サービスを用意したことなどである.協力を申し出た消防署にはPC-9801RX21とモデム,救急告示病院にはPC-9801Nとモデム,その他の救急情報入力医療機関にはファクスが県から貸与設置されている(これらは行政端末と呼ばれている).救急情報の出力のみを希望する医療機関については,各医療機関でファクスあるいはPC-9801シリーズのパソコンとモデムを用意すれば,接続手続解説書とソフトが提供され,フリーダイヤルを使ってセンターとの接続が行える(これらは自己端末と呼ばれている).
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