Japanese
English
特集 外来で見逃されやすい疾患I―症状からのアプローチ
腺熱症候群―壊死性リンパ節炎・伝染性単核症を含む
Infectious Mononucleosis Syndrome
赤塚 祝子
1
Noriko Akatsuka
1
1横浜市立市民病院血液内科
pp.38-40
発行日 1992年1月15日
Published Date 1992/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900313
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
■要注意の症状!
発熱
全身リンパ節腫脹
咽頭痛
末梢血中の異型リンパ球増加
皮疹
肝障害
・主にEpstein-Barr(EB)ウイルスの初感染により,発熱・全身リンパ節腫脹・末梢血の異型リンパ球増加を3徴として,思春期~青年期に認められる良性疾患である.
・サイトメガロウイルス(→1),トキソプラズマの感染(→2)でも同様の症状を呈し,西日本に多い腺熱リケッチア症(→3)で類似の病像を示す.
・さらに,風疹,肝炎ウイルスやHlV (human immunodeficiency virus;AIDSVirus)感染でも似た経過をたどるので,鑑別診断を要する.
・リケッチア,トキソプラズマ感染以外は対症療法を行う.
・ペニシリンおよびセフェム系抗生剤の投与により,症状の増悪や薬疹様の皮疹が認められるので,この疾患を疑った時は,これらの薬剤投与を控えるべきである.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.