特集 臨床医のための産業医マニュアル
One more JIM
pp.832-833
発行日 2014年9月15日
Published Date 2014/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414103340
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Q1:初めて産業医として活動開始するに当たって,何から始めればいいですか?
A1:担当する事業場の特質をまず理解しましょう.具体的には,何を,どこで,誰が,どのように作っている,企業なのか…,ということの基本理解です.会社の組織図があれば,ぜひ参考にしましょう.全体がわかります.次に,安全衛生委員会の開催について尋ねましょう.同委員会を定期的に開催しているという会社文化であれば,その時点で最初の合格点のつく会社です.労働安全衛生管理体制図があるので,あればこれも見せてもらってください.これができている会社は,相当に信頼のおける会社です.なぜならそこには,産業医の組織上の位置づけも,安全管理者,衛生管理者等の各役割と機能分担も明瞭となっているからです.ここまで安全衛生活動が機能しているようであれば,あとは産業医としての基本である定期的な職場巡視,定期健康診断結果に応じた就業制限や保健指導の実施,面接指導等という具合に順番に進めていけばいいのです.安全衛生法改正等が予定されている場合には,積極的に安全衛生委員会等にて解説をしてあげると,職場の方々は喜びます.
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