特集 臨床医のための産業医マニュアル
【産業医が知っておきたい知識集】
海外赴任に向けての予防接種と不安解消のための豆知識
三宅 智
1,2
1厚生労働省成田空港検疫所(執筆当時)
2厚生労働省医薬食品局食品安全部
キーワード:
厚生労働省検疫所
,
FORTH
,
ワクチン
,
外務省渡航関連情報
Keyword:
厚生労働省検疫所
,
FORTH
,
ワクチン
,
外務省渡航関連情報
pp.823-825
発行日 2014年9月15日
Published Date 2014/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414103336
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Case
マラリアと診断された1例
患者:30代,女性.
現病歴:体温37.5℃,1日前から発熱,寒気,倦怠感,頭痛,関節痛があり,解熱剤を使用している.アフリカのブルンジの友人を訪問し,南アフリカ,レソト,ナミビア,ルワンダを3週間にわたって旅行してきた.旅行中に蚊に刺されたことがあった.友人はマラリアの既往があった.途中の乗り継ぎのケニア空港で発熱があったため受診した際,マラリアの可能性があるとして治療薬を処方され服用中.血液検査は受けていない.
検査結果:簡易検査キット;First Response Malaria Ag. pLDH/HRP2 Combo Test (Premier Medical)(熱帯熱マラリア陽性).
血液像でマラリア原虫を確認(写真).染色法はギムザ染色,アクリジンオレンジ染色.
PCR法による血液検査:マラリア陽性(熱帯熱マラリア),デング熱陰性,チクングニア熱陰性.
診断名:熱帯熱マラリア.
近医を紹介,入院後,直ちにマラリア治療を継続.
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