特集 高齢者「主治医」事典
【高齢者の生活と診療】
排尿―高齢者における不適切な排尿管理を防止する
後藤 百万
1
1名古屋大学大学院医学系研究科泌尿器科学
キーワード:
排尿管理
,
高齢者
,
多職種連携
Keyword:
排尿管理
,
高齢者
,
多職種連携
pp.845-848
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102993
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Case
多職種連携によりカテーテルはずしができた1例
患者:73歳,男性.
経過:転倒にて頸椎損傷あり,四肢不全麻痺.排尿障害のため入院施設にてカテーテル留置され,老人保健施設を経て在宅看護となる.開業医による定期的カテーテル交換.訪問看護師がカテーテル抜去できるのではないかと思い,市民病院の泌尿器科へ紹介し,膀胱機能検査にて膀胱収縮障害はあるが,蓄尿機能は良好であることがわかった.入院にて,妻に清潔間欠導尿(J1)指導.毎回の導尿を行うと,徐々に自排尿が増加し,残尿が200mlから50ml以下となり,導尿から脱却して排尿自立となった.脊髄損傷で,表層的には排尿自立困難と思われた事例が,知識のある訪問看護師,専門医,家族との連携により,カテーテル抜去,排尿自立ができた事例.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.