Editorial
東京における総合診療~“Urban Health”再考
藤沼 康樹
1
1医療福祉生協連家庭医療学開発センター
pp.719
発行日 2013年9月15日
Published Date 2013/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102951
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東京でずっとプライマリ・ケアに従事していながら,大都市の健康問題の特徴とプライマリ・ケアの課題や特殊性についてあまり考える機会がなかったが,最近“Urban Health”という視点であらためて整理し直しはじめている.
しかし,東京というのは実に不思議な都市である.たとえば東京は鉄道依存の街である.単純に鉄道の乗り換えの関係で,本来近い場所が遠い場所として機能しているし,その逆もある.押井守(注:アニメや実写映画を中心に活動している映画監督)が「東京は時間と距離が置きかわっている」と発言した所以である.このことは実は,東京内部の医療へのアクセスの問題を考える時に,きわめて重要なファクターである.
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