特集 血液疾患ブラッシュアップ
【スペシャル・アーティクル】
血液悪性腫瘍寛解状態―がんサバイバーシップの視点から
高橋 都
1
1獨協医科大学医学部公衆衛生学講座
キーワード:
診断後を生きる
,
がんイメージ
,
第2次がん対策推進基本計画
,
プライマリ・ケア
Keyword:
診断後を生きる
,
がんイメージ
,
第2次がん対策推進基本計画
,
プライマリ・ケア
pp.238-240
発行日 2013年3月15日
Published Date 2013/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102782
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
血液悪性腫瘍は他臓器のがんと比較すると相対的に完治が難しい疾患というイメージがある.しかし,地域がん登録にもとづく最新の5年相対生存率は,多発性骨髄腫29.8%,白血病32.9%,悪性リンパ腫は49.9%まで上昇してきている1).寛解状態にあれば活発な社会生活を送る患者が多く,医療者が診断や治療の「その後」を生きる患者をどのように支えるか考えることは重要である.
本稿では,1980年代にアメリカで初めて提唱されて以来,近年広く医療政策や研究の場面で使われるようになった「がんサバイバーシップ」という概念について論じたい.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.