特集 One step up 水・電解質・体液管理
【外来・在宅で困った水・電解質・体液管理】
高齢者における脱水予防の必要性とジェネラリストの役割
木村 琢磨
1
1国立病院機構東埼玉病院総合診療科
pp.128-129
発行日 2012年2月15日
Published Date 2012/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102417
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
Case
症例:83歳,女性.
現況:認知症で一人暮らし,訪問診療中である.ADLは自立だが,調理,服薬などの自己管理が不可能なため,介護保険で朝晩,ホームヘルパーによる援助を受けている.しかし,それ以外の時間帯に,本人がどのように過ごしているかは不明である.夏場は脱水予防のため,エアコン・扇風機の使用励行とともに,十分な水分補充が重要と考えられ,今回ホームヘルパーらと協議を行った.ホームヘルパーは,食物や飲み水の摂取状況を,本人から聴取が不可能なため,「用意したものがなくなっているか否か」で判断しているという.
脱水予防処置:今回,医師は夏場に食事以外で摂取すべき水分量の目標を提示した.そして今後は,ホームヘルパーが麦茶を朝夕ピッチャーに満たし,朝夕に減り具合を観察し,本人の水分摂取状況に合わせた水分量の摂取を具体的に勧めることとした.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.