これからの高齢者医療-診断・治療・予防への対応
《高齢者の救急疾患》脱水症
守屋 佑貴子
1
,
長谷川 浩
1杏林大学 高齢医学
キーワード:
Glucose
,
救急疾患
,
鑑別診断
,
飲用
,
脱水症
,
熱射病
,
分類
,
輸液療法
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Classification
,
Dehydration
,
Drinking
,
Emergencies
,
Glucose
,
Heat Stroke
pp.1052-1057
発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012088928
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・脱水症は高齢者に多い病態であり、その出現率は加齢に伴い増加する。・高齢者では、体内総水分量や細胞内液量の減少に加えて、生理機能の低下など、若年者に比べて水・電解質異常をきたす因子が多数あり、容易に脱水に陥りやすい。・高齢者では自覚症状に乏しい場合があり、軽微な異常でも脱水を疑う必要がある。・輸液を行う場合は水分・塩分の喪失量を推定し補正を行うが、急速な補正は弊害もあるため数日をかけてゆっくり行う必要がある。・長期間の臥床は廃用症候群を招く恐れがあるため、できるだけ早めに経口摂取へ切り替えて離床を促す必要がある。・夏場では屋内での熱中症に注意が必要である。
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