特集 精神疾患と誤診してはならない器質的疾患
ミニレクチャー
「右手がうまく使えない」の主訴からもやもや病へと辿りつくまで
平山 陽示
1
1東京医科大学病院総合診療科
pp.122-123
発行日 2011年2月15日
Published Date 2011/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102101
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症例
患者 20歳台の女性.
主訴 右手の動きがおかしい.
現病歴 数週間前より右手がうまく使えないと訴えて当院を受診した.具体的には「ラーメンを箸で最後まで食べられず,途中でフォークに替えなければならない」,「字を書き続けているとだんだん下手な字になる」とのことであった.アルバイト先の上司からも最近右手の動きが変だと言われ,母親からも最近右手の動きがぎこちないと指摘された.食欲良好.睡眠障害なし.患者は脳の病気を心配しており,CT検査を希望している.
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