特集 看護学を知りたい!―医師のための看護学入門
【医師が知っておきたい看護研究の発展と成果】
せん妄予防の研究
綿貫 成明
1
1国立看護大学校看護学部看護学科成人看護学
pp.518
発行日 2010年7月15日
Published Date 2010/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101957
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せん妄は,感染・炎症・代謝異常などの生理学的変化や薬物の影響により,意識・注意や認知・知覚の障害が生じた状態である.入院治療という環境変化や心理的ストレスにより,不適応反応を起こしている状態でもある.
内科系高齢患者のせん妄リスク因子調査1)に基づき,認知・睡眠・身体活動の促進,視聴覚の補助,脱水の予防など多因子介入を行ったところ,介入群のせん妄発症率(10%)は対照群(15%)より有意に低かった.また,リスク因子が3~4件の患者群より,1~2件の患者群への介入がより効果的であった2).
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