特集 診察の終わりにこの質問!―ライフサイクルの視点から
【各論】
[学童期]学校は楽しい?
佐古 篤謙
1
1湯郷ファミリークリニック
キーワード:
軽度発達障害
,
不登校
,
継続性
,
家族志向のケア
,
多職種連携
Keyword:
軽度発達障害
,
不登校
,
継続性
,
家族志向のケア
,
多職種連携
pp.20-22
発行日 2010年1月15日
Published Date 2010/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101827
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学童期というライフステージの発達課題は,「社会性を身につける」「仲間と一緒に知識や道具の世界に熱中・没頭・同化する」「勤勉さ(着実・忍耐強さ・注意力)を身につける」「具体的・生産的な活動を行って周囲の承認を得る」ことである1).友人やきょうだいとの関係,学校での学習などを通して,これらの発達課題を達成していく時期であるといえる.ゆえに学童期というライフステージに特徴的な健康問題は,友人との関係でのつまずきや,学習でのつまずきといった形であらわれることとなる.
地域の診療所で外来をしていると,小学生がやってくるとおのずと学校の話題になる.筆者は,かぜなどの問題で受診した際にも,「○○(地区)なら△△小学校だね?」「何年生?」「学校は楽しい?」「部活は何かやってるの?」(季節によっては「運動会はどうだった?」「遠足はどこに行ったの? 楽しかった?」)などという声かけを行うようにしているが,これらの質問は,子どものおかれた背景を知るため,子どもと仲良くなるため,診療の緊張感を解くため,といった目的もある一方で,友人との関係や学校での生活が順調にすすんでいるか,ということをさりげなくスクリーニングする役割も果たしている.
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