特集 不整脈診療ステップアップ
プライマリ・ケアにおける不整脈の診断
五十嵐 正男
1
1五十嵐クリニック
キーワード:
高齢者の心房期外収縮
,
心房細動
Keyword:
高齢者の心房期外収縮
,
心房細動
pp.734-738
発行日 2008年9月15日
Published Date 2008/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101501
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Case
一過性脳虚血発作と紛らわしかった洞不全症候群の1例
患者:78歳,男性.
現病歴:生来健康であったが,58歳頃より時に動悸を感じており,心房期外収縮と発作性心房細動と診断された.2年ほど前より,時々前触れなしに意識が遠のくようなエピソードが出たり,歩いていて右側にどんどん偏ってゆくというようなことがあった.しかし2回のホルター心電図検査でも期外収縮以外には異常が発見できなかったので,一過性脳虚血を疑い,脳外科に精査をしてもらったが,とくに異常はみられなかった.そこで再度ホルター心電図検査を行ったところ,発作性心房細動が止まる時に6.8秒にも及ぶ洞停止がみられた(図1).これが意識障害の原因と考えられ,早速人工ペースメーカ植込み術が実施され,それ以来意識障害発作は出なくなった.
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