特集 子どものミカタ!
休日・夜間診療所における救急患児の診方
石橋 幸滋
1
1石橋クリニック
キーワード:
緊急度
,
重症度
,
保護者の情報
,
紹介のタイミング
,
小児救急研修会
Keyword:
緊急度
,
重症度
,
保護者の情報
,
紹介のタイミング
,
小児救急研修会
pp.774-777
発行日 2007年9月15日
Published Date 2007/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101249
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国は小児救急体制の整備を国家的急務と位置付け,その構築に向け二次医療圏における小児医療センターの整備や小児科医の新規育成を含めた増加策,女性小児科医の再雇用策,緊急時電話相談体制の構築など,さまざまな体制整備を行おうとしている1)が,すべての小児患者を小児科医が診ることは人数的にも地域的にも不可能である.実際に日常診療や休日・夜間診療所において,多くの小児科専門医ではないプライマリ・ケア医(以下PC医と略)が小児患者を診療しており,その存在なくしては日本の小児診療は成り立たない.
しかし,多くのPC医は自分の小児に関する診療能力や救急支援体制に不安を抱えながら診療している2).そこでここでは,PC医が休日・夜間診療所において小児を診た場合の判断のポイントと対処法について解説する.
こういっては小児科医の先生方に怒られるかもしれないが,一般的に医師は医学生時代に,小児は自分の症状を伝えられないし,急変するので怖いと教えられて育ってくる.確かに軽い病気だと思っていたら重病であったということは決して少なくはないが,こと救急の現場で緊急度や重症度だけを考えると,大人のほうがよほど危険な存在である.大切なことは,緊急度と重症度をきちんと判断し,それに基づいて小児科専門医に送るタイミングを間違えないようにすることである.
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