プロフェッショナリズムについて考えるフォーラム 白衣のポケットの中[5]
相反する「患者の利益」と「公正な医療の配分」:どちらを優先すべきか?
大生 定義
1,2
,
平 憲二
3,4
,
郷間 厳
5
1立教大学社会学部
2聖路加国際病院内科
3株式会社プラメド
4元 京都大学医学部附属病院総合診療科
5神戸逓信病院内科
pp.528-533
発行日 2007年6月15日
Published Date 2007/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101151
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日本の基幹病院における急性期病棟では,高度な医療を必要とする新患に常時対応するため,数に限りがある病床の差配を,現場で働く臨床医が中心になって行ってきました.「いつまでも入院していたい」,「できるだけ長く預かってもらいたい」と願う患者や家族に対して,主治医自身が厳しい態度で退院や転院を迫るというシーンが,急性期病棟では日常的に見られます.今回のシナリオは,担当した患者や家族の利益と,公正な医療の配分という原則が相反する場合に,プロフェッショナルとして適切な対処とは何かという問題について考えます.
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