特集 片頭痛だけが頭痛じゃない
【頭痛の部位と性状,随伴症状から考える】
⑥部位を特定できない頭痛
西山 順滋
1
,
三ッ浪 健一
1
1滋賀医科大学附属病院総合診療部
キーワード:
心身医学的アプローチ
,
病態説明
,
疼痛閾値
,
慢性疼痛
Keyword:
心身医学的アプローチ
,
病態説明
,
疼痛閾値
,
慢性疼痛
pp.492-495
発行日 2007年6月15日
Published Date 2007/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101141
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Case
病態説明により軽快を認めた20年以上続く頭痛
患者:58歳の女性.
主訴:頭痛,頭重感.
既往歴:特記事項なし.
家族歴:父;心筋梗塞,90歳で死去.母;肝癌,72歳で死去.
現病歴:33歳時第2子出産後より頭重感,倦怠感が出現.これまで数件の医療機関(神経内科,脳外科,産婦人科,精神神経科)を受診し,自律神経失調症,更年期障害,うつ病などの診断で投薬を受けるも改善なく,自身の判断で精査加療を希望し来院.
経過:頭部MRI・MRA,採血施行し異常を認めず.日常における無意識の緊張がもたらす緊張型頭痛として病態説明を行う.治療薬は以前にも処方されていた抗不安薬,睡眠薬を使用.約2カ月を要して軽快を認めた.
部位を特定できない頭痛
頭痛の分類は総論や成書を参照いただくとして,ここでは致死的,器質的な頭痛が除外されたことを前提に述べる.
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