特集 今そこにあるHIV感染症
代表的な日和見感染症
本郷 偉元
1
,
青木 眞
2
Igen Hongou
1
,
Makoto Aoki
2
1Division of Infectious Diseases,Vanderbilt University School of Medicine
2サクラ精機株式会社
1Division of Infectious Diseases,Vanderbilt University School of Medicine
キーワード:
CD4値
,
トキソプラズマ脳症
,
クリプトコッカス髄膜炎
,
サイトメガロウイルス網膜炎
,
カンジダ口内炎・食道炎
,
カリニ肺炎
,
肺結核
,
播種性MAC感染症
Keyword:
CD4値
,
トキソプラズマ脳症
,
クリプトコッカス髄膜炎
,
サイトメガロウイルス網膜炎
,
カンジダ口内炎・食道炎
,
カリニ肺炎
,
肺結核
,
播種性MAC感染症
pp.758-764
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101017
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Case
Pneumocystis jiroveci肺炎(PCP,J1)により呼吸困難を起こした1例
患者:30歳,男性.
現病歴:男性同性愛の患者.数年前にHIV抗体陽性を指摘されている.この数カ月の間,CD4陽性リンパ球数が100/μl以下となり主治医から強く抗HIV療法を勧められるも,代替医療のみで治療したいという希望が強く,外来で経過観察中であった.PCPの予防投与も拒否していた.今回,3~4週間前から始まった労作時の呼吸困難が悪化し,外来を受診した.喀痰中にP. jiroveciが証明された.以前にスルファメトキサゾール・トリメトプリム(ST合剤)使用とともに皮疹,発熱,腎機能障害を起こした既往があり,ペンタミジンを使用したところ肝機能異常をきたし,結局atovaquone*にて治療を終了・退院した.現在は外来通院中.
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