EBM時代の生薬・方剤の使い方 [第8回・方剤編]
麦門冬湯
藤森 勝也
1
,
鈴木 栄一
2
,
吉澤 弘久
3
,
下条 文武
3
Katsuya Hujimori
1
,
Eiichi Suzuki
2
,
Hirohisa Yoshizawa
3
,
Humitake Gejou
3
1新潟県立加茂病院内科
2新潟大学医歯学総合病院総合診療部
3新潟大学大学院医歯学総合研究科
pp.712-714
発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101008
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漢方医学では,陰陽,虚実,表裏,寒熱の八綱といわれる分類を元に,証が決定される.加えて証決定には,気・血・水,五臓,六病位などが考慮される.
麦門冬湯は滋陰剤に分類される.滋陰剤とは陰虚証を治療する方剤である.陰虚とは津液(J1)が不足した状態で,現代医学的には,乾燥症状(口渇,嗄声,乾性咳嗽など)があり,胃腸虚弱状態である.麦門冬湯はこのような状態を改善するのに用いられる.
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