JIM Report
プライマリ・ケアの現場で注意すべき「うつ病」について
三澤 仁
1
,
加藤 温
1
1国立国際医療センター精神科
pp.528-530
発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100967
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
「うつ病」という言葉の概念は広く,用いる者によって異なるので注意が必要である.プライマリ・ケア医は,患者が自殺しないよう細心の注意を払い,場合によっては早めに精神科医に相談することが肝要である.
近年プライマリ・ケアの現場で,抑うつ状態を呈する患者を目にすることが多くなった.以前なら精神科に依頼していたプライマリ・ケア医も,うつ病が疑われる患者を自ら診断,治療することが少なくない.この傾向は,基本的には歓迎すべきであるが,巷で使われている「うつ病」とわれわれ精神科医が使う「うつ病」は,その概念が微妙に異なり,対応を誤るとむしろ症状を悪化させることもある.今後の診療の参考としていただくために,今回そのような症例をいくつか提示する.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.