レジデントCase Conference
突然の意識障害と心電図上でST上昇がみられた65歳女性
仲里 信彦
1
,
屋宜 宣仁
1
,
上田 茂之
1
,
徳田 安春
1
1沖縄県立中部病院内科
pp.454-457
発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100901
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Case
主訴:意識障害.
既往歴:高血圧(無治療),左耳真珠腫.
生活歴:主婦,喫煙・飲酒歴なし.
現病歴:夫が入院中のため,ここ数日間病院へ通い詰めであり,疲労していたらしい.夫の病状についての説明を受けた約30分後に,突然の意識障害が出現.急変の知らせで医師が駆けつけたところ,呼吸停止と頸動脈の拍動を触知せず心配蘇生が行われた.心電図上,急性心筋梗塞が疑われ,循環器科コンサルトとなった.
入院時現症:血圧触知せず,呼吸停止,体温不明.瞳孔;3 mm左右差なし,口腔内に吐物なし,呼吸音左右差なし・クラックル聴取(挿管後バギング中),血性泡沫痰著明,下腿浮腫なし,皮膚は末梢チアノーゼ.
血液検査所見:血算;WBC 9,500/μl,RBC 350×104/μl,Hb 10.9 g/dl,Hct 32.9%,Plt 12×104/μl.生化学検査;BUN 10 mg/dl,Cre 0.7 mg/dl,Na 144 mEq/l,K 3.4 mEq/l,Cl 108 mEq/l,CK 145 IU/l,Glc 237 mg/dl.動脈血液ガス検査所見(O2 10 l/min,マスクバギング);pH 7.45,PaCO2 31 mmHg,PaO2 310 mmHg,HCO3- 21 mEq/l.
心電図:図1.胸部X線写真:図2.
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