連載 心電図は1枚の窓・第21回
ST上昇を指摘され受診した72歳男性
永井 啓行
1
1愛媛大学大学院循環器・呼吸器・腎高血圧内科学
pp.161-162,285-288
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000041
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症例
72歳男性.かかりつけのクリニックで施行された心電図でST上昇を指摘され,当科を紹介した.1年前から眼前暗黒感を伴う動悸発作を数回自覚している.受診時に胸部症状の自覚はない.血圧126/78mmHg,脈拍68/分.胸骨左縁第3肋間にLevine III/VIの収縮期雑音を聴取する.心筋トロポニンは陰性.喫煙歴なし.既往歴なし.
12誘導心電図(図)は心拍54/分の洞調律.正常軸.I,aVL誘導で陰性T波.II,III,aVFでST上昇およびV4~V6誘導でST上昇を伴う二相性T波を認める.
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