特集 しびれにご用心
しびれの診方―臨床疫学と鑑別診断
神津 仁
1
1神津内科クリニック
キーワード:
しびれ
,
知覚(感覚)障害
,
運動障害
,
末梢神経障害
,
問診
Keyword:
しびれ
,
知覚(感覚)障害
,
運動障害
,
末梢神経障害
,
問診
pp.706-711
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100408
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Question & Answer
Q:日常診療でしびれを訴える患者に対して,どのように対処したよいか?
A:まず,何がどのようにしびれているか,知覚障害か運動障害かを診る.神経学的診察を加え,その性状を明らかにする.最も多い原因は絞扼性神経障害.
「しびれ」という日本語を三省堂の大辞林で引くと「しびれること.麻痺すること.末梢神経および中枢神経の障害によっておこる一種の異常知覚」と説明がある.凡例が「足のしびれ」となっているから,医学的というより一般的・経験的な解釈として読者に紹介しているようだ.ちなみに,「しびれる」をさらに辞書で引くと,「(1)手や足などの感覚がなくなり,自由に動かなくなる.麻痺する.『足が―・れて立てない』『舌が―・れる』(2)電気が伝わって,体がびりびりする.『感電して―・れる』(3)強い刺激を受けて感動する.興奮して酔ったようになる.『ロックに―・れる』」とあるので,内因的な要素の他に,外因的な要素も加味したものもその意味の中に含められていると解釈できる.
英語で「しびれ」は「numbness,paralysis」があてられ,そこから派生している「しびれ薬」は「an anesthetic」である.
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