特集 プライマリ・ケアにおける精神疾患 generalistと精神科医のコラボレーション
プライマリ・ケアにおける精神疾患
川上 憲人
1
1東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻 精神保健学・看護学分野
キーワード:
12カ月有病率
,
一般診療科
,
うつ病
,
不安障害
,
医療費
Keyword:
12カ月有病率
,
一般診療科
,
うつ病
,
不安障害
,
医療費
pp.446-449
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100354
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Question & Answer
Q:プライマリ・ケアにおける精神疾患の頻度はどのくらいでしょうか?
A:わが国の一般診療科の外来患者のうち,少なくとも5%程度はうつ病を罹患していると思われる.不安障害の頻度も同程度である可能性がある.
以前から,さまざまな精神疾患を持つ患者が一般診療科(精神科以外)を受診することが知られていた.最近の患者調査によれば,1999年から2001年の間に患者数(通院間隔を考慮した推定総患者数)は182万人から228万人へと大幅に増加した(表1).とくに増加の大部分は外来のうつ病などの気分障害の患者である.こうしたうつ病の増加を背景として,プライマリ・ケアにおける精神疾患の診断・治療はますます重要になりつつある.
ここでは,精神疾患,とくに患者数が増加しているうつ病に注目しながら,プライマリ・ケアを受診する精神疾患を持つ患者の実態について述べる.
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