特集 外来診療の質を評価する
虚血性心臓病診療の質評価
松井 邦彦
1
1熊本大学医学部附属病院総合臨床研修センター
キーワード:
虚血性心臓病
,
一次予防
,
二次予防
,
生活習慣
Keyword:
虚血性心臓病
,
一次予防
,
二次予防
,
生活習慣
pp.206-209
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100074
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医療の質は,大きく,ストラクチャー,プロセス,アウトカムの3つで示される.日本の外来診療は,ほとんどの地域において,ストラクチャーの部分に関しては,その良好なアクセスを含めて諸外国と比べ大きな問題はないと考えられる.またストラクチャーについては,臨床医が自己努力によって改変できる部分は多くない.その一方で,実際の診療を行うプロセスに関した問題は,患者アウトカムに直接の影響を及ぼすと考えられるため,現場の臨床医にとってより重要である.
本稿では,虚血性心臓病患者に対して,救急外来などでの急性期診療に関したことではなく,とくに一般内科医が果たすべき役割として重要と考えられる,通常の外来での一次予防に関したことや,発症後のいわゆる二次予防に関したことなどについて,診療の質を評価する視点から論じたい.また近年は,日本人から得られたさまざまなエビデンスが示されつつあるものの,残念ながらない場合には,議論の根拠を諸外国からのエビデンスに頼った部分があることを,あらかじめお断りしたい.
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