増刊号特集 泌尿器科 病棟管理マニュアル
Ⅱ.ベッドサイド検査の実際
内分泌検査
布施 秀樹
1
,
太田 昌一郎
1
,
明石 拓也
1
Hideki Fuse
1
,
Shouichirou Ota
1
,
Takuya Akashi
1
1富山医科薬科大学泌尿器科
pp.38-43
発行日 2002年3月30日
Published Date 2002/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413904573
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1 はじめに
泌尿器科領域における内分泌疾患は間脳—下垂体—性腺系,間脳—下垂体—副腎皮質系,レニン—アンジオテンシン—アルドステロン系などにおける異常や副腎髄質,副甲状腺の疾患などがある。生体内では末梢内分泌腺のホルモン分泌が低下すれば,それに関連した上位内分泌腺よりのホルモン分泌は増大し,前者が増大すれば後者が抑制されるという共通のnegative feedback mechanismが作用している。したがって,内分泌疾患の診断には内分泌腺より分泌される血中ホルモン値やその代謝物の尿中濃度測定などに加えて,当該内分泌腺に特有な内分泌機構を理解したうえで必要に応じて適切な負荷試験などを施行する必要がある。ここでは,前述した泌尿器科領域で扱うことの多い内分泌疾患の検査法について実際面を中心として概説する。なお,正常値は主に当施設のものを記載した。
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