学会印象記
第24回国際泌尿器科学会(SIU)
西沢 理
1
1信州大学医学部泌尿器科
pp.78-79
発行日 1998年1月20日
Published Date 1998/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413904455
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1997年9月7日から9月11日の5日間にわたり,私はカナダのケベック州,モントリオールにおいて開催された第24回国際泌尿器科学会に出席する機会を得た。私にとってのモントリオールは1983年9月から1984年5月までの約9か月間留学した土地でもあったため,会場内外において個人的な感慨をもよおすことがあり,集中に欠けた時間が多かった。個人的な感慨を交えて5日間の学会期間中の体験の一部を紹介し,学会印象記とさせていただきたい。
留学中に師事したエルヒラリ学会会長(マッギル大学医学部泌尿器科教授)の開会式での挨拶は,医学の発展に寄与したカナダ生まれの医学者の紹介から始まった。紹介された医学者のなかにDr.ヒギンスやオスラー卿の名前があった。多くの泌尿器科医がその名前を知っている前立腺癌に対するホルモン療法を提唱したDr.ヒギンスがノバスコシア・ハリファックスの出身であったことから,カナダは泌尿器科とは強い縁があるのだと私は自分勝手な納得をしていた。また,オスラー卿がマッギル大学医学部出身であることは知られているが,マッギル大学医学部にオスラー卿の蔵書を集めた記念図書館があることはあまり知られていない。私はエルヒラリ学会会長の挨拶にあった勧めに素直に従い,同僚とともに学会期間中に学会場を抜け出してオスラー記念図書館を訪れることができたのは大きな収穫の1つであった(写真参照)。
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