Japanese
English
綜説
性分化異常の分子生物学的診断
Molecular Biological Diagnosis of Abnormal Sexual Differentiation
並木 幹夫
1
Mikio Namiki
1
1金沢大学医学部泌尿器科
1Department of Urology, Kanazawa University School of Medicine
キーワード:
性分化異常
,
遺伝子
,
分子生物学
Keyword:
性分化異常
,
遺伝子
,
分子生物学
pp.547-553
発行日 1996年7月20日
Published Date 1996/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413904363
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性分化異常をおもに分子生物学的な面から概説し,一部で行われている分子生物学的診断法を紹介した。遺伝的性に基づき性腺が分化してくる第一次性決定機構にはY染色体上にあるSRYが重要な役割を有しているが,最近SRYとは別にSF−1の役割が注目されている。性腺の性に基づき内外性器が決定する第二次性決定機構には精巣から分泌される男性ホルモンとMISが重要な役割を有しており,これらの遺伝子の塩基配列が判明し分子生物学的診断が可能になってきた。分子生物学的診断の例としてSRYを用いたXX maleの診断,PCR-SSCPを用いた精巣性女性化症の診断PCR法を用いた21—水酸化酵素欠損症の診断を紹介した。
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