今月の主題 肝炎
総説
肝炎ウイルスの分子生物学的断面
三田村 圭二
1
,
柴田 実
1
Keiji MITAMURA
1
,
Minoru SHIBATA
1
1昭和大学医学部第2内科
キーワード:
肝炎ウイルス
,
分子生物学
,
遺伝子
Keyword:
肝炎ウイルス
,
分子生物学
,
遺伝子
pp.273-282
発行日 1999年3月15日
Published Date 1999/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904020
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ウイルス学は分子生物学の進歩とともに発展し,現在,肝炎ウイルスはA型,B型,C型,D型,E型の5種類が同定されている.これらのウイルスについて遺伝子の発現と調節,構成蛋白と粒子の構造,ウイルスの複製,さらに感染による肝細胞障害機序,またウイルス遺伝子の変異と病態の関連などが研究され,ウイルス肝炎の本態が解明されてきている.さらに将来は分子生物学手法によって,新たな抗ウイルス薬や予防および治療ワクチンの開発,肝細胞癌の治療さらに肝発癌抑制に飛躍的な進歩がなされることを期待する.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.