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緒言
ERGは生体の電気現象を応用した他覚的検査法であるが,現在までの広範な研究上の知見に比して1)臨床的適応の範囲は存外少ないようである。これはERGが網膜全体のマス・レスポンスであつて,フォーカルレスポンスでないという根本的な問題のため局所病変の診断に用いられないこと,また実際にはその操作が実験室的複雑さがあり,特にノイズの除去にかなり大きな問題があつたこと等によると考えられる。しかし一方に臨床応用という面から考えると唯一の網膜機能の他覚的検査法であり,たとえば網膜病変であるか否か,あるいは透光体が混濁して透見不能のとき網膜の機能を推定したいとき,または色素変性の初期等の診断には他の自覚的検査法,たとえば視力,視野以上に有効な検査法といえる。
そこで前述のように従来のERG検査に伴う複雑さ不安定さを除き,また検査時間の短縮を行なうことができれば,上記のような利点を強調し広く用いられる可能性が大である。
The Author described a portable E.R.G. unit which can be used in bedside or in home-visit.
The unit is composed of high sensitivity D. C. amplifier with polaroid camera, specially designed low noise contactlens electrode, and speed light.
With this unit, clinical E.R.G. can be obtained easily and instantly.
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