学会印象記
第93回米国泌尿器科学会総会(AUA)
後藤 百万
1
1名古屋大学医学部泌尿器科
pp.702-703
発行日 1998年8月20日
Published Date 1998/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902402
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サンディエゴにおいて1998年5月30日から6月4日の6日間にわたり開催された米国泌尿器科学会総会(AUA)に,2年ぶりに参加いたしました。名古屋大学からは私の他に大島教授,小野助教授と若手の先生2人が出席いたしました。このたび学会印象記を書かせていただくということで,urodynamicsおよびfemale urologyを中心に,私の見聞きしたことや学会の印象を述べたいと思います。
今回のAUAでは約1,300題の演題がありましたが,UDS,female urologyに関するものは約170題でした。尿失禁についての発表は約50題あり,そのうち手術に関するものが40題と大半を占め,治療,特に外科的治療が話題となっている印象でした。さらに,手術治療の中ではスリング手術に関するものが19題と圧倒的に多く,Stamey手術に関するものが4題,人工尿道括約筋の演題が5題ありました。他方,2年前のAUAで話題の的となっていた注入療法の報告は3題のみで,また保存的治療の報告はほとんどなく,演題数のみではなんともいえませんが,尿失禁治療についての流行や関心の移り変わりを感じました。下部尿路機能に関する基礎的研究の発表は50題弱ありました。
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