交見室
超音波医学1998(その1),他
水関 清
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1森町国民健康保険病院内科
pp.626-627
発行日 1998年7月20日
Published Date 1998/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902388
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昭和37年の第1回を嚆矢として,爾来毎年,春秋の年2回開催され,昨秋までに70回の研究会を積み重ねてきた日本超音波医学会(以下,本学会)研究発表会は,昨年で幕をおろし,今年より学術集会と改称されて年1回の開催となった。第71回学術集会(以下,今大会)は遠藤信行大会長(神奈川大学電気工学科)のもと,1998年5月10〜12日の3日間にわたり,2,200名余の参加者を得て,横浜市で盛大に開催された。医師などの医学系会員と工学技術者などの工学系会員とから構成される本学会の学術集会が,工学系大会長のもとで開催されるのは第66回以来3年ぶりであり,21世紀をにらんだ新技術と新材料の開発を主眼に,医用超音波新技術の紹介に心を砕いた大会運営がなされていた。
これまでの超音波診断学の発展の経緯をふまえた上で今後の超音波医学研究のキーワードを探ると,(1)血流の新表示,(2)3次元表示,(3)超音波造影剤,の3つになると予測される。今大会において紹介された新技術は,(a)超音波探触子のための新材料と(b)超音波信号処理のディジタル化技術,の開発の2点に要約される。これらはいずれも,上記(1)〜(3)の領域の発展に今後大いに寄与する可能性を秘めていると思われた。
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