海外事情
ヴェトナムの泌尿器科医
朴 勺
1
1滋賀医科大学泌尿器科
pp.451-453
発行日 1998年5月20日
Published Date 1998/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902353
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私は1997年12月28日から1998年1月4日までの8日間を利用して,ヴェトナム社会主義共和国へ行ってきました。私がヴェトナムに関心を持つようになったきっかけは,昨年の10月に大学時代の同級生から日本に留学しているヴェトナム人のVinh医師を紹介してもらってからです。彼はハイフォン総合病院(ハイフォン大学医学部附属病院)のICUの医師です。彼の話によれば,ヴェトナムでは腎不全患者は経済的な理由から十分な血液透析を受けることができず,そのために多くの患者は尿毒症で死亡し,また腎移植はほとんど行われていないそうです。しかし,ハイフォン総合病院の医師たちは腎移植には非常に関心があるとのことで,同病院のHuong院長から私に腎移植の講演の依頼がありました。そこで,前述の同級生らが4年前から組織している「ヴェトナム医療訪問団」に参加して,ヴェトナムに行ってきたというわけです。
関西国際空港から約5時間50分でホーチミン市に着き,1泊して中部ヴェトナムのダナン市に移動しました。ダナン市からホーチミン市までは飛行機で約1時間の距離です。なお,われわれのヴェトナムでの全行程に,通訳としてVinh医師の友人のSon医師が同行してくれました。ダナン市はご存知のように,ヴェトナム戦争当時はアメリカ軍最大の基地があったところです。
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