増刊号特集 膀胱全摘除術と尿路変向術のすべて
Ⅴ 手術手技
3.尿路変向術
(3)膀胱再建術
S状結腸利用膀胱再建術
上領 頼啓
1
,
竹本 雅彦
1
,
栗栖 弘明
1
,
毛利 淳
1
,
万波 誠
2
,
竹内 賢
2
Yoriaki Kamiryo
1
1済生会下関総合病院泌尿器科
2市立宇和島病院泌尿器科
pp.219-228
発行日 1998年3月30日
Published Date 1998/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902292
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はじめに
手術術式の選択に際してはその疾患の病態を十分に把握し,さらに術後の患者のQOLを考慮したうえで決定されなければならない。
近年,膀胱摘出術後の尿路変向術においては,Brickerの報告した回腸導管に比べ,より術後のQOLが優れているKock pouch, Mainz pouch, Indian pouchに代表される自己導尿による非失禁型尿路変向術が登場してきた。さらに,自然排尿型尿路変向術がGoldwasserら1),Skinnerら2),Hautmann3)らにより紹介され,手術適応には制限があるものの,より生理的に近い術式として,本邦においても山中ら4)によりその有用性が実証されている。
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