増刊号特集 泌尿器科病棟マニュアル—ベッドサイドの検査と処置・私はこうしている
ベッドサイドトラブル対処法—こんなサインを見逃すな
リンパ漏・リンパ嚢腫
辻 祐治
1
1福岡大学医学部泌尿器科学教室
pp.142-143
発行日 1995年3月30日
Published Date 1995/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901463
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リンパ漏lymphorrheaは外科手術などにより損傷を受けたリンパ管からリンパ液が漏れることをいい,それが嚢胞状に貯留した状態がリンパ嚢腫lymphoceleである。リンパ液は腹膜表面から吸収されるため,漏出したリンパ液が腹腔内に流れ込む膀胱全摘術や後腹膜リンパ節郭清術のような経腹膜的手術の後に発生することは少ない。実際には腹膜外的に行われたリンパ節郭清術(多くは根治的前立腺全摘術に先だって行われた骨盤リンパ節郭清術)や腎移植術の後の骨盤腔に発生することがほとんどである。
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