Japanese
English
特集 尿路結石症の再発予防法
感染結石の予防
Prevention of Infection Stone
竹内 秀雄
1
Hideo Takeuchi
1
1公立豊岡病院泌尿器科
1Department of Urology, Toyooka Hospital
キーワード:
尿路感染
,
尿路結石
,
再発予防
Keyword:
尿路感染
,
尿路結石
,
再発予防
pp.1015-1020
発行日 1994年12月20日
Published Date 1994/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901346
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はじめに
リン酸マグネシウムアンモニウム(MAP,struvite)およびリン酸カルシウム炭酸塩(car-bonate apatite)よりなる感染結石は古くより人類を苦しめてきたが,種々の抗菌剤や結石破砕法の発達した現在でもなお問題がある。感染結石は大きくなれば腎ではサンゴ状結石に,膀胱ではテニスボール大にもなる。頻度は尿路結石全体の約10%を占め1),上下比4:1と他の成分に比し下部尿路結石が増え,上部結石は50歳代にピークがあり,女子が男子より多い。下部結石は60〜70歳にピークがあり,男子に多い。腎の感染結石は多くの場合,腎盂腎炎による腎機能障害を伴っており,高度の時は腎摘出術を余儀なくされ,結石のみ取り出すときはしばしば取り残しがあり,また結石除去後も感染の持続,結石再発を繰り返し,ついには腎機能荒廃に至るためstone cancer2),malignant stone3)と呼ばれている。
ここでは感染結石の発生増大,再発予防について述べる。
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