病院めぐり
市立貝塚病院泌尿器科
井口 正典
pp.445
発行日 1994年5月20日
Published Date 1994/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901226
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貝塚市は大阪府南部に位置する人口約8万人の小都市である。本年9月に関西国際空港が開港されるため,貝塚市を含む泉南地方は有史以来の変貌をとげつつあるが,元来泉南地方は田畑の豊かな田園都市であり,地元住人は新空港の出現に戸惑っているのが現状である。貝塚市は,1969年に開かれた東京オリンピックで優勝し,当時"東洋の魔女"と呼ばれた女子バレーボールチーム"日紡貝塚(現ユニチカ)"で一躍有名になったが,戦前は紡績産業を中心に発展していた。市立貝塚病院は1939年,大阪府で2番目の公立病院(当時は町立貝塚病院)として26床で開設されたが,1943年に市制が布かれた際に市立貝塚病院と改称し,その後249床の総合病院となり,地域医療の基幹病院として現在に至っている。泌尿器科の歴史は古く,開院当時より皮膚泌尿器科として平井輝一博士,故村上岳郎博士,年名啓先生が歴代部長として勤務されていたが,その後は永らく和歌山医大の応援を得て非常勤体制が続いていた。1983年7月に近畿大学医学部泌尿器科学教室の最初の関連病院として,小生(井口)らが貝塚病院に赴任し,常勤体制となった。現在は大西規夫医長,橋本潔医師に加え,近畿大学からの応援医師1名の計4名で診療を行っている。
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