増刊号特集 小児泌尿器科診療
治療の実際
無痛性陰嚢腫大
池本 庸
1
1東京慈恵会医科大学泌尿器科
pp.143-147
発行日 1994年3月30日
Published Date 1994/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901171
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小児にみられる無痛性の陰嚢腫大としては鼠径ヘルニア,精巣水瘤,精索水瘤,精索静脈瘤,そして頻度は少ないものの小児精巣腫瘍があげられる。このうち精巣腫瘍については別稿で述べられる予定などで,ここでは日常遭遇する機会も多く,診断,治療について今日も論議の多い鼠径ヘルニア,精巣水瘤,精索水瘤,精索静脈瘤の4疾患についてとりあげる。最初に鼠径ヘルニア,精巣水瘤,精索水瘤の3疾患については,その病態発生が胎生期,出生後の精巣下降と密接に関連するので,まずこれについて触れ,その後各疾患別にその診療の実際について述べたい。
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