特集 血液疾患をプライマリ・ケアではどこまで診て,どのように専門医と連携をとるべきか?
診断・治療方針決定のために専門医へ速やかに紹介することが望ましい場合
増大速度の緩やかな無痛性リンパ節腫大
福原 規子
1
1東北大学病院血液内科
キーワード:
低悪性度リンパ腫
,
indolent lymphoma
,
濾胞性リンパ腫
,
抗CD20モノクローナル抗体
Keyword:
低悪性度リンパ腫
,
indolent lymphoma
,
濾胞性リンパ腫
,
抗CD20モノクローナル抗体
pp.2145-2148
発行日 2021年12月10日
Published Date 2021/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227945
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Point
◎増大速度の緩やかな無痛性リンパ節腫大では,年単位で進行し緩徐な経過をたどる低悪性度リンパ腫(indolent lymphoma)が疑われる.濾胞性リンパ腫はindolent lymphomaの代表的疾患であり,予後は15年を超えるが長期的には再発を繰り返し治癒は望めない.
◎初発時・再発時ともに直ちに治療介入することはむしろ少ない.腫瘍量を目安に治療介入を判断するが,急な病勢の進行はaggressive lymphomaへの形質転換を疑う.治療後の易感染性や固形がんの併発にも留意する.
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