増刊号特集 小児泌尿器科診療
治療の実際
無症候性血尿および無症候性蛋白尿
石原 幸宏
1
,
伊藤 拓
2
1慶應義塾大学医学部小児科
2国立小児病院
pp.115-121
発行日 1994年3月30日
Published Date 1994/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901166
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はじめに
無症候性血尿,蛋白尿とは,本来,尿所見以外腎尿路系疾患に伴う浮腫,乏尿,腹痛その他の臨床症状や,低蛋白血症,腎機能低下などの検査所見の異常が認められないものを呼ぶ臨床診断名である。日常診療では,これらの異常所見に気付かれずに,学校検尿などで偶然に尿所見異常を発見されて来院するものが少なくない。したがって本稿では,このような偶然に尿所見異常を発見されるものを広義の無症候性血尿,蛋白尿として,その診断のすすめかた,治療について述べることにする。
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