増刊号特集 小児泌尿器科診療
検査法の適応と評価
内分泌機能検査
田苗 綾子
1
1国立小児病院内分泌代謝科
pp.97-105
発行日 1994年3月30日
Published Date 1994/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901163
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はじめに
小児の泌尿器疾患の中で内分泌機能検査を要する疾患は,性分化異常に基づくものが大部分で,先天性の場合と副腎腫瘍などの後天性のものがある。性別不明外性器ambiguous genitaliaの患者の診断にはこの検査が必要である。Ambiguous genitaliaの主因は先天性の解剖学的過誤,女性仮性半陰陽,男性半陰陽,インターセックスなどである。診断をより正確に迅速に行うには,内分泌学的検査の他に,家族歴,妊娠歴,分娩・新生児歴を十分調べ,性染色体分析を第一選択とする。精巣,卵巣の有無には画像診断,DNA診断などを同時に進行させることが重要である。
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