学会印象記
第88回アメリカ泌尿器科学会に参加して—前立腺癌の話題を中心に
大堀 理
1
1米国ベイラー医科大学
pp.704-705
発行日 1993年8月20日
Published Date 1993/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901019
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第88回アメリカ泌尿器科学会(AUA)総会は,テキサス州のサンアントニオ市で5月15日から6日間にわたって開催された。サンアントニオはヒューストンから西に約200マイル,車で3時間半の所に位置する米国でも有数の観光地である。言ってみれば,小さいベニスの町といった所で,町の中を人工的に作られた川が流れ,その川に沿って,ホテル,レストラン(主にメキシカン料理),ショッピングアーケードなどが並び,ゆっくり散歩ができるようになっている。また有名なアラモの砦の跡,教会の遺跡,などがある。このような観光地であるため,ホテルも沢山あるはずだが,AUAは参加者がゆうに7〜8千人を越えるため参加者の中には,宿泊先を探すのに苦労した人もいたようであった。
私事であるが,1990年北里大学からベイラー医科大学泌尿器科に留学以来,4回続けてAUAに参加することができた。そしていつ参加しても新しい課題と熱い討論に事欠かない大規模なこの学会には驚かされる。また,これはアメリカの良い点だと思うが,ヨーロッパのやや閉鎖的な学会とは違い,新しく質の良い世界各国からの抄録が受入れられ発表される。抄録の採用,不採用の決定に関しても公平に考えられている様である。
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