小さな工夫
便利で経済的なダブルJステントカテーテル抜去法
亀岡 浩
1
,
山口 脩
1
1福島県立医科大学泌尿器科
pp.792
発行日 1992年9月20日
Published Date 1992/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900684
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上部尿路の通過障害に対し,ダブルJステントカテーテルの留置術は非常に頻用されている.一般にその留置手技は尿管カテーテルと同様であるが,抜去については定まったものがない.通常は生検鉗子,砕石鉗子で代用することが多いようであるが,鉗子類の磨耗につながり勧められたものではない.また小児の場合,そのサイズにあった鉗子は常備されていないことが多く,さらに細い鉗子を用意する必要がある.そこで我々は,抜去に適した,簡単で安価な器具を工夫して用いているので紹介する.
不用になった尿管カテーテル用マンドリンの先端約1cmをペンチ等で曲げ縦長のループを作る.そこにループ状に絹糸を通し,投げ縄のような仕掛けを作る.絹糸を通す際注射針をガイドにすると便利である.抜去の時は絹糸の輪にダブルJカテーテル先端をとおし,糸を引いて締めた後,引き出すことができる.この器具は成人用はもちろん,小児用の尿管カテーテル用膀胱鏡にも用いることができ便利である.
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