小さな工夫
簡単な亀頭包皮間の癒着防止法
相原 正記
1
,
芋川 英紀
1
1聖マリアンナ医科大学形成外科
pp.710
発行日 1991年8月20日
Published Date 1991/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900422
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亀頭包皮炎後などにみられる亀頭と包皮の間の癒着を剥離した創面は,ソフラチュール®ガーゼ,抗生剤軟膏などを塗布し上皮化を待つことが一般的である1).しかしこの場合,包帯交換時に上皮化部分も一緒に剥離されてしまうことがあり,創傷治癒の遅延や亀頭と包皮間の再癒着をおこす原因ともなっていた.そこで著者らは癒着剥離後の創面を創傷被覆剤で覆うようにし,好結果を得ているので報告する.
皮膚欠損用一時的緊急被覆剤として数種の製品が販売されている.そのなかでもメイパック®は柔らかさおよび薄さの点で陰茎に貼付するのに適していた.まず癒着剥離後の創面を中心として陰茎全周にメイパック®を貼付する(図1).ときにメイパック®がはずれることがあるのでその周囲をステリストリップ®などで軽く固定し,ソフラチュール®ガーゼ,単ガーゼを巻き手術を終了している.
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