交見室
ターナー症候群に合併した異所性尿管瘤を読んで,他
徳中 荘平
1
1旭川医科大学
pp.538-540
発行日 1991年6月20日
Published Date 1991/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900388
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本誌45巻2号の多田実先生の標記論文を拝読しました.この症例は5歳女児で右上半腎所属異所性尿管瘤があり,右上半腎,尿管,瘤摘除と右下半腎所属尿管の逆流防止式尿管膀胱新吻合が行われています.半腎摘除した理由として99mTc-DTPAシンチグラムで上半腎の集積がないので無機能腎と診断したと述べられています.異所性尿管瘤の治療法およびその選択における腎動態シンチグラムの意義に対する私見を述べたいと思います.
従来,異所性尿管瘤の治療法は,尿管瘤所属腎機能が良い場合には瘤の摘除と尿管膀胱新吻合を行い,無機能の場合には,半腎,尿管および尿管瘤の摘除を行うのが一般的に受入れられている考え方であったと思われます.
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