特集 キャッチアップ精巣腫瘍―今,知っておくべき進歩
〈トピックス〉
EAU(欧州泌尿器科学会)精巣癌ガイドラインによるセミノーマの予後因子
松井 喜之
1
1国立がん研究センター中央病院 泌尿器後腹膜腫瘍科
キーワード:
セミノーマ
,
腫瘍径
,
精巣網浸潤
,
乳酸脱水素酵素
,
LDH
Keyword:
セミノーマ
,
腫瘍径
,
精巣網浸潤
,
乳酸脱水素酵素
,
LDH
pp.476-480
発行日 2024年6月20日
Published Date 2024/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413208157
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▶ポイント
・腫瘍径と精巣網浸潤はステージⅠセミノーマの予後因子と考えられるが,経過観察後の再発症例でも98〜99%の治癒が可能であり,両因子による術後補助化学療法の適応決定は行うべきではない.
・International Germ-Cell Cancer Collaborative Group(IGCCCG)リスク分類において予後良好群に分類される進行性セミノーマは,乳酸脱水素酵素(LDH)の値によって,さらに予後が二分される.
・進行性セミノーマにおけるFDG(2-fluoro-deoxy-D-glucose)-PET(positron emission tomography)は3cm以上の残存腫瘍において有用性が高いとされているが,陽性反応的中率はそこまで高くない可能性があり解釈に注意を要する.
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