特集 キャッチアップ精巣腫瘍―今,知っておくべき進歩
〈オーバービュー〉
精巣腫瘍の薬物療法(全身化学療法)の進歩
原 勲
1
1和歌山県立医科大学 泌尿器科
キーワード:
精巣腫瘍
,
化学療法
,
シスプラチン
Keyword:
精巣腫瘍
,
化学療法
,
シスプラチン
pp.452-461
発行日 2024年6月20日
Published Date 2024/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413208153
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▶ポイント
・転移性精巣腫瘍は抗がん薬に対する感受性がきわめて良好であり,標準治療とされるBEP療法を適切に施行することにより70〜80%の症例で完治が期待できる.
・ブレオマイシンの肺毒性を避けたい症例ではBEP療法3コースの代替としてはEP療法4コースが,BEP療法4コースの代替としてはVIP療法4コースが推奨される.
・救済化学療法としてパクリタキセルを含んだTIP療法が施行されている.
・大量化学療法に関して導入化学療法としての意義は限定的である.救済化学療法としてTIP療法とのランダム化比較試験が現在進行中である.
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