特集 キャッチアップ精巣腫瘍―今,知っておくべき進歩
〈オーバービュー〉
精巣腫瘍の放射線治療の位置づけ
中村 清直
1
,
溝脇 尚志
1
1京都大学大学院医学研究科 放射線腫瘍学・画像応用治療学
キーワード:
放射線治療
,
後腹膜リンパ節転移
,
二次発がん
Keyword:
放射線治療
,
後腹膜リンパ節転移
,
二次発がん
pp.462-465
発行日 2024年6月20日
Published Date 2024/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413208154
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▶ポイント
・ステージⅠセミノーマに対する高位精巣摘除術後の放射線治療は,経過観察や補助化学療法と並んで標準治療の位置づけであったが,『精巣癌診療ガイドライン2024年版』では行わないことを推奨する(推奨の強さ : 弱い)に変更となった.
・経過観察および補助化学療法に比べ二次発がんなどの晩期有害事象が多く,リスクとベネフィットが合わないことがその原因である.
・後腹膜リンパ節転移を伴うステージⅡA/Bセミノーマへの術後放射線治療は,多剤併用化学療法と同等の効果とされており,『精巣癌診療ガイドライン2024年版』でも同列として記載されている.
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