増刊号特集 泌尿器科当直医マニュアル
入院編
処方・処置に伴う合併症・トラブル
抗がん剤化学療法中の発熱・悪心・嘔吐
河嶋 厚成
1
,
野々村 祝夫
1
1大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学講座(泌尿器科学)
pp.237-242
発行日 2021年4月5日
Published Date 2021/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413207206
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絶対に見逃してはいけないポイント
☞化学療法中に「①好中球数が500/μL未満,または好中球数が1000/μL未満で48時間以内に500/μL未満に減少することが予想される場合で,かつ②腋窩温37.5℃以上の発熱を生じた場合」,発熱性好中球減少症(FN)を疑う.
☞MASCCスコアを始めとするFN重篤化リスクをいち早く評価し,発熱から60分以内に適切な治療を開始する.
☞FNに対する初期治療は,βラクタム系抗菌薬の単独投与を行う.
☞化学療法中の悪心・嘔吐は,重症度と発症原因を適切に評価し,原因に応じた制吐薬を迅速に使用する.
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