増刊号特集 泌尿器科診療の最新スタンダード―平成の常識は令和の非常識
性機能障害
男性不妊症
辻村 晃
1
1順天堂大学医学部附属浦安病院泌尿器科
pp.206-208
発行日 2020年4月5日
Published Date 2020/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206893
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以前の常識
・不妊症は女性側の問題が大多数を占め,男性側の因子を検討する意義は低いとされていた.
・精液所見を含めた男性不妊症を評価する医療機関が少なかった.
・生殖年齢男性の癌患者に対する治療では,生殖能力の温存が軽視されていた.
現在の常識
・不妊夫婦の原因について,約半数は男性側因子が関与していることが広まり,晩婚化の傾向もあり,男性不妊症が注目を集めるようになっている.
・郵送による精液を評価する業者や,自ら精子を確認するキットが普及するとともに,男性不妊症を扱う専門クリニックや泌尿器科が増加傾向である.
・癌診療拠点病院および小児癌診療拠点病院認定において,妊孕性温存が整備されていることが認定条件の1つになるなど,生殖能力の温存が重要視されるようになっている.
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