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特集 これだけは押さえておきたい! 泌尿器腫瘍に対する抗がん剤の基本
〈免疫チェックポイント阻害療法〉
腎細胞癌における免疫環境
Immune environment in renal cell carcinoma
北野 滋久
1
Shigehisa Kitano
1
1国立がん研究センター中央病院先端医療科
キーワード:
腎細胞癌
,
免疫抑制
,
腫瘍微小環境
Keyword:
腎細胞癌
,
免疫抑制
,
腫瘍微小環境
pp.384-391
発行日 2019年5月20日
Published Date 2019/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206634
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▶ポイント
・主ながん種のなかで,腎細胞癌における体細胞変異数はあまり多くないが,フレームシフト変異(insertion and deletion)の頻度が高く,免疫系に認識されやすい変異蛋白がつくられやすいと考えられ,腫瘍内に浸潤しているリンパ球が多いと報告されている.
・しかしながら,ほかの多くのがん種とは異なり,腫瘍内に浸潤しているリンパ球数が多いほうが予後不良の傾向が報告されている.
・その原因として,腫瘍からのVEGFの産生能が高いため,腫瘍内に免疫抑制細胞が多く誘導され,腫瘍浸潤リンパ球の細胞障害能が低下していることが示唆される.
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